あなたは住宅ローンの審査に通過できる?

2023.04.20 配信

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住宅ローンの審査を通過できますか?

住宅ローンの種類と審査の流れ

事前審査に必要なもの

意外な落とし穴「ブラックリスト」

「個人信用情報」は自分で確認できる

本審査に必要なもの

住宅ローンの審査は「自分の管理能力と信用」

 

住宅ローンの審査を通過できますか?

家を買う時には、節税対策も含めてほとんどの人は住宅ローンを利用するのではないでしょうか。

住宅ローンを利用するためには当然、銀行など融資する側の審査を受けます。

審査を通過しなければ借り入れできず、家の購入も難しくなるでしょう。

あなたは住宅ローンの審査を通過できる自信がありますか?

 

住宅ローンの種類と審査の流れ

住宅ローンは、大きく分けて3種類あります。

  • 民間融資…銀行や信用金庫など民間企業による住宅ローン
  • フラット35…住宅金融支援機構と民間金融機関との連携で行われる融資
  • 公的融資…自治体による融資や、勤務先に財形貯蓄があり条件を満たせば借りられる融資(財形住宅融資)

どの住宅ローンを申し込むとしても、大きな流れは同じです。

まずは申し込み条件を確認します。

申し込み条件は同じ企業のなかでも住宅ローンによってそれぞれ違うため、必ず借りたいローンの申し込み条件を確認しましょう。

申し込み条件は、年齢や勤務年数、返済負担率などがあります。

年齢は申し込み時だけでなく、完済年齢も確認されます。

たとえば、40歳で35年ローンを組みたい人が、70歳完済のローンに申し込むことはできません。

またローンの多くには団体信用保険が付いており、健康状態を聞かれることもあります。

条件の合うものに申し込みをして、必要書類を揃え提出します。

審査には事前審査と本審査があり、両方の審査を通過するまでに1か月以上はかかるようです。

審査内容の詳細はほとんど開示されておらず、審査に落ちても理由は教えて貰えません。

 

事前審査に必要なもの

事前審査には、

  • 申込書
  • 本人確認書類(住民票など)
  • 前年の源泉徴収票(個人事業主は収入証明書など)
  • 他に借入がある場合は、その残高証明書など

の提出が必要です。

また、住宅ローンでは購入予定の物件の情報を求められることもあります。

これらの書類を基に「あなたに返済能力があるか」を主に審査するといわれています。

 

意外な落とし穴「ブラックリスト」

「大きな借り入れもないし、大丈夫だろう」と安心していたら事前審査が通過しなかった、なんてことも。

実はここで意外な落とし穴があるのです。

それは「個人信用情報」に【異動】や【事故情報】がある場合で、通称「ブラックリスト」と言われています。

「個人信用情報」には、クレジットカードやカーローンの借り入れ状況だけでなく、公共料金や携帯料金の支払い状況、レンタルDVDの返却情報なども記載されています。

過去に61日以上または3か月以上の支払い滞納や、延滞を何度も繰り返している、代位弁済などがあると「返済状況」の欄に【異動】と記載されます。

また、一度でも債務整理を行っていると【事故情報】として記載されます。

これがいわゆる「ブラックリスト」「ブラックになっている」といわれるものです。

一度記載されると5〜10年は消えず、その間は審査の通過が難しくなります。

 

「個人信用情報」は自分で確認できる

自分が「ブラックリスト」になっているかどうかは、調べることができます。

日本の信用情報機関は3つあり、それぞれ特徴があります。

  • CIC(シー・アイー・シー)…クレジットカード会社の加盟が多い
  • JICC(日本信用情報機関)…消費者金融業者の加盟が多い
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター)…銀行など金融機関の加盟が多い

この3つの機関はそれぞれ情報を共有しています。

ご自分が借入した企業などが加盟している信用機関に開示請求することで、自分の信用情報を確認できます。

開示方法はインターネット・専用アプリ・郵送があり、費用は1,000円程度です。

心配な方は、事前審査の前に確認されるとよいでしょう。

本審査に必要なもの

事前審査が無事通ると、本審査になります。

本審査では、事前審査以上に厳しく見られるのは間違いありません。

自身の返済能力だけでなく、健康状態や返済負担率などもチェックされるほか、購入する物件の契約書や登記書類の提出も求められます。

返済負担率とは、年収に対する返済額の割合で、住宅ローンだけでなく現在借り入れているクレジットカードやカーローンの総額で計算されます。

この返済負担率の基準は年収や各融資で幅がありますが、平均すると30〜35%程度と言われています。

また、銀行や法人による借り入れ以外の消費者金融での個人の貸付が年収の3分の1を超えている場合も、貸金業法の総量規制に抵触するため審査を通りません。

「総量規制とは」 金融庁 貸金業法Q&A

住宅ローンの審査は「自分の管理能力と信用」

住宅ローンの審査は厳しいものですが、お金を貸す側からすると大金をきちんと返済できるかどうかを見極めるには必要なものです。

個人信用情報がブラックリストになっていなくても、過去に融資元で滞納情報などがあると、社内ブラックリストに載っていて審査が通らないこともあります。

また、知らず知らずに借り入れが重なって総量規制を超える金額になっている場合も同様です。

日頃から延滞などに注意して、余計な借り入れを控えておけばそのような事態にはならないでしょう。

住宅ローンの審査は、過去の履歴から自分のお金に対する管理能力と信用をはかられているのです。

住宅ローンの利用を考えている方は、ぜひ一度ご自身のお金について整理してみてはいかがでしょうか。