レジリエンス住宅とは？災害に強い家づくりを考えよう
出典：Panasonic Builders Group「もっと！Happy Style」
「レジリエンス住宅」をご存知ですか？
高性能住宅は性能によってさまざまですが、レジリエンス住宅もその一つ。
レジリエンス住宅は特に災害時に強い家です。
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レジリエンス住宅とは？
そもそも「レジリエンス」という言葉は、物理学や心理学で使われる学術用語でした。
「回復力・復元力・弾力性・しなやかさ」などを表す言葉で、特に心理学では「ストレスに対応して回復する力」という意味をもちます。
つまり「レジリエンス住宅」とは、地震や台風などの災害時に優れた耐久力をもち、災害後も自立した自宅生活ができる家なのです。
レジリエンス住宅の3つの特長
一般社団法人日本サステナブル建築協会によると、レジリエンス住宅には大きく３つの特長があります。
- 平常時の「免疫力」
- 災害発生時の「土壇場力」
- 災害後の「サバイバル力」
この３つの力を上げることでレジリエンス住宅として成立するといえます。
出典：一般社団法人日本サステナブル建築協会
その他にも地域の人とコミュニケーションをとって連携を図る「連携力」などありますが、ここでは家のことを中心に考えてみましょう。
平常時の「免疫力」
出典：Panasonic Builders Group「もっと！Happy Style」
普段の生活でのレジリエンス力は、快適な生活を送れるような「住みやすさ」を高め、さらに家や住人が傷む予防をすることです。
具体的には
・断熱性能を上げて、熱中症やヒートショックのリスクを軽減する
・段差をなくしてバリアフリーにする、階段などに手すりを設置する
・対人センサーを設置して侵入者を防ぐ
・太陽光発電などで光熱費の軽減
などがあります。
また災害時に対応できるよう備えておくことも平常時だからこそ重要なことです。
防災グッズの準備や家の定期的なメンテナンスも欠かさないようにしましょう。
災害発生時の「土壇場力」
災害発生時に大切なのが住宅自体の強さです。
耐震性能や耐火性が高ければ、家の損傷を少なくできます。
また家具を壁に固定したり開き扉のロック機能を付けておくことも、避難時の安全確保に繋がります。
ガスメーターや分電盤を地震時自動停止機能付きのものにするなどの対策も、近隣への被害を防ぐためにも有効ではないでしょうか。
家だけでなく、住む人の意識も大切です。
ハザードマップを確認しておくことで、いざという時にどのルートで避難すればいいかを判断できます。
また勤務先や学校からの帰宅ルートや集合場所を家族で共有しておくことも「土壇場力」が高まる一つでしょう。
災害後の「サバイバル力」
災害発生後、一番のネックはライフライン（水道・電気・ガス・食糧）の不足です。
レジリエンス住宅の最たる特長はこの部分ともいえるでしょう。
「サバイバル力」とは、つまり創出エネルギーと平常時に戻るまでの生活の維持です。
レジリエンス住宅は、太陽光発電および蓄電システム、エコキュートによる貯水や雨水浄化システムなどを設置することで、公共のライフラインが停止しても自宅で創エネしながら生活を維持できます。
断熱性能が高ければ、夏冬の気候が厳しい時も少しの対策でしのげるでしょう。
平常時に準備して置いた防災グッズで、救助が来るまでの自分たちの食糧や最低限の生活を確保できることが安心につながります。
また直接家づくりと繋がるわけではありませんが、火災保険や地震保険に加入しておくことも「サバイバル力」といえます。
家が損傷した時に修理費があるとないとではその後の回復に大きく違いが出てくるからです。
レジリエンス住宅もバランスが大切
完璧なレジリエンス住宅を建てようと思うと、かなりの金額が必要になります。
「平常時」「土壇場力」「サバイバル力」でそれぞれ必要なことが違います。
そこで、何を優先するかを考えることが大切です。
自分達が住む地域にはどんなリスクがあるのか、何に備えなければならないのか、そのうえで自分達はどんな家づくりをするのかを考えてみて下さいね。
参考：
Panasonic Builders Group「もっと！Happy Style」災害時も災害後も安心。レジリエンスが高い住まいを考える（2022年8月8日）
一般社団法人 日本サステナブル建築協会 CASBEE-レジリエンス住宅チェックリスト
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